新築のシロアリ対策 ベタ基礎を打つ前に予防する 愛知、岐阜
新築のシロアリ対策 ベタ基礎を打つ前に予防する 愛知、岐阜
<新築の時にやっておきたいシロアリ対策>
最近の新築のお家は、基本的にベタ基礎です。
ベタ基礎以前の基礎というのは、家屋の外周をコンクリ―トで囲って、それ以外の家屋の真ん中は、例えばお部屋の間取りに合わせて枠状にコンクリートの基礎を打って、その更に真ん中部分は土というタイプです。
という布基礎に対して、ベタ基礎はその土の部分もコンクリートで固めて、四角いコンクリートのお皿の上に家屋があるタイプを言います。
建築業界が、このようなベタ基礎にシフトしてきた理由としては、耐震強度の観点(ただし地盤が弱ければ柱状改良など必要ですが)からであるとか、床下の湿気防止など諸説あります。
シロアリの対策と言うと、家を建てる時(土台や柱などの木造の枠組みだけ作った状態)に薬剤をまいて(吹き付けて)、家が完成した5年後にまた予防する、という「建てたあと」というイメージが強いですが、実は家を建てる前(家を建てる時)が一番、効果のある対策が打てるのです。
特にベタ基礎の場合はこのタイミングでしかできないこともあります。
※ちなみに建築家確認法第49条に「構造耐力上主要な部分である柱、筋かい及び土台のうち、地面から1メートル以内の部分には、有効な防腐措置を講ずるとともに、必要に応じて、しろありその他の虫による害を防ぐための措置を講じなければならない。」ともありますので、これから家を建てられる方は知っておいて下さい。
さて「家を建てる前にできるシロアリ予防策」について具体的には2つご説明します。
①コンクリート(ベタ基礎)を打つ前の「土壌」に薬剤を散布します。(土壌処理)
シロアリは基本的には土の中で生活していますが、様々な理由があって、土の上(地上)へ現れます。
ただしシロアリは、普通のアリや虫などとは違って、あまり外気に触れては生きられませんので、花壇のブロックや、植木鉢の下など外気に触れずに、あるていど密閉されたところにいます。
そしてその「あるていど密閉されたところ」の一つが、お家の基礎の下になります。
シロアリが土の中から上がって来ようとする時に、地面の表層部分に薬剤が散布された数cmほどの「薬剤層」があれば、その薬のついた土粒をせっせと持って運びますから、触れたシロアリたちやその周りのシロアリたちがバタバタと死んでいきます。
土の中にいるシロアリの種類や巣の規模にもよりますが、うまくいけばヤマトシロアリくらいなら土の中の巣を壊滅させられるかも知れません。
壊滅はさせられないとしても、集団を半壊ていどにはすることができます。
ちなみにこの土壌処理がしていないと、土の中から上がって来たシロアリはまずベタ基礎の底にぶつかります。
そして右の方なり左の方なり、横方向に進みます。
そして例えばその途中で、ベタ基礎の底を上下方向に貫通した配管などがあると、そこは底に穴の開いた鍋のような格好になります。
シロアリがその穴に行きつくと、シロアリというのは隙間や狭いところを好み、すき間に入り込む習性がありますからその穴の方へ進んできます。
ということはつまり、床下に侵入されるということです。
こうしてシロアリはベタ基礎でも床下に侵入できるわけです。
ということで、ベタ基礎を打つ前にこの土壌処理をしておくと、予防として大変有効です。
新築のシロアリ対策|侵入されにくいベタ基礎
②シロアリに侵入されにくい基礎の造りや、進入されても簡単に調査、対策ができる造りにする。
ベタ基礎の場合、シロアリに侵入されやすいポイントというのは、先述のベタ基礎の底を上下に貫通した穴、のようにあるていど決まっています。
【ベタ基礎 底面から侵入】
・配管を通す穴(水道管、ガス管、排水管などその他諸々)
・基礎のヒビなど
【ベタ基礎 側面から侵入】
・水抜き穴(基礎の側面の下の方に、床下に水がたまっても水が停滞しないように水抜き穴が設けられています)
・ベタ基礎を打った後に追加された、玄関ポーチや勝手口などのコンクリート部分 (これはベタ基礎の側面に上がって来たシロアリが側面と後付けのコンクリート部分のわずかな隙間を通って床下に侵入します)
※ベタ基礎と一体であれば問題ありません。
・基礎断熱部分
・ウッドデッキやリフォームなどの増築部分
・基礎パッキンや基礎天端の隙間
これらのポイントがシロアリに侵入されやすい理由は、ベタ基礎とは一体ではないために、基礎とそれぞれのポイントとの間には隙間があります。
そして先述のとおりシロアリと言うのは隙間に入り込む習性がありますので、ベタ基礎の下からこれらのポイントとの隙間に入り込んで基礎の側面との間を上がって、基礎の上面から床下に侵入します。
※シロアリは、基本的に外気に触れては生きられませんので、土の中から地上に出た時点で、蟻道と言う名のトンネルを作りながら基礎の側面を上がって行きます。
これは土の中から掘り出してきた土をベースに、自分たちの体液(主に下痢状の便)を接着剤がわりにしてトンネルを建設します。
ちょうど土の粒がレンガで、便がセメントのようなイメージです。
そのお陰で後続のシロアリたちは、外気に触れることなく基礎を上がって行き、基礎の上面から床下や、そのまま直接木材へと進んでいきます。
というように、シロアリは侵入してきます。そしてこの場合に重要なのは侵入される事ではありません。
土壌の時点で薬剤処理がされてて、侵入を防げればいいのですが、侵入されるのはあるていど仕方のないことです。
侵入されても気付くことができる基礎の構造にしておくことです。
そうすれば容易に駆除や対策ができます。(もちろんその前に土壌で駆除できればベターです)
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