ベタ基礎はシロアリの対策になり得ますが定期点検も必要です。愛知、岐阜

ベタ基礎はシロアリの対策になり得ますが定期点検も必要です。愛知、岐阜

 

<ベタ基礎とシロアリ>

最近の新築は、もう殆どがベタ基礎です。
ベタ基礎は昔の「布基礎」に比べて、それだけでシロアリ対策の効果が見込めます。

もちろんベタ基礎であっても点検やある程度の予防は必要なのですが、予防工事の前に知っておいて頂きたいことをまとめました。

 

シロアリという昆虫、特にヤマトシロアリは、実は「非常に弱い生き物」です。
例えば家の建設にともなう環境変化だけで、土の中のかなりのシロアリが死滅します。(三河の一部を除く愛知と、岐阜県全域では99.9%ヤマトシロアリが対象です)

つまり家を建てる前の土の中にはシロアリがいたけど、地盤改良やら家の建設やらでみんな死滅してしまった、というのはよくあります。

また逆に、家を建てたことによって活性化して、地上(床下)に進出して来るシロアリ集団もいます。

 

仮に皆さんのお宅の床下に、いま現在シロアリがいたとするなら、彼らにとっては運のいい集団が偶然に生き延びたもので、その敷地の5年間あまりの一つの結果として生息できているのです。

つまりか弱い彼らが、結果的に運よく適応できた環境だったというだけです。

 

ちなみに「シロアリ対策」と称して、何十万円もかけて床下に換気扇を付けたり、湿気取りの備長炭や竹炭などを敷き詰めたりするのは愚の骨頂です。

 

<ベタ基礎とシロアリの点検、予防>

新築やリフォーム直後の5~10年は、土壌の環境変化に対応してすべての生き物が大きく動き、シロアリも飛躍的に繁殖をすることがあります。

シロアリは土の中のさまざまなファクター(微生物や温度、ph等)の微妙なバランスに適応し、体質もそのように変化しているため、例えばお客さまの家の床下で発生したシロアリを、誰か別の家の床下に持って行っても、シロアリに取っては環境が違うため、死滅してしまう可能性が高いです。

ですから持って行く時には、シロアリがいた土ごと持って行く必要があります。

それでも長い期間の飼育は難しくて、ヤマトシロアリを長期に飼育できている研究機関などはわずかです。

 

したがって、例えば新築5年後にシロアリが見られないのであれば、それ以降はそれほど大きな動きはないので、5年毎の点検で十分対応できます。

冒頭のとおり、特にベタ基礎の形状は、それ自体がシロアリの予防効果があるので、一般的には床下内部へは侵入されにくいです。

ご注意いただきたいのが、「侵入されにくい」と言うだけで、侵入されないわけではないので点検は必要になります。

適切に点検さえすれば、仮にシロアリの被害があっても、基本的に簡単な修繕で済みますし、小さな被害で駆除すれば、薬剤の効果が消えても、そこには二度とシロアリは来ません。
シロアリの死体が大量に発生すると、そこに微生物がわいたり、他の生物が寄って来たりするため、シロアリにとってはもう快適に暮らせる環境ではありません。

これが「駆除は予防でもある」と言われる所以です。

専門的な薬剤ではなく、例えば手洗いの石けん水で駆除しても一旦駆除に成功すれば、結論は同じです。

逆に、シロアリがいない所に薬剤を撒いても、シロアリには何の影響もないのです、居ないわけですから。

 

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