シロアリと羽アリの違いは? 愛知や岐阜では毎年出る?時期は?
シロアリと羽アリの違いは? 愛知や岐阜では毎年出る?時期は?
シロアリと羽アリの違いは?
シロアリは基本的に羽は持っていません。羽アリは元々はただのシロアリです。
シロアリは組織で活動する統合生物ですので、シロアリの中には階級があります。
最も数が多い、普通のシロアリである「働きアリ(職蟻:しょくぎ)」
その次に多いのが「兵隊アリ(兵蟻:へいぎ)」
そして羽アリとして放出される「ニンフ」
このニンフというのが、次期の王アリや女王アリとなる幹部候補です。
そして女王アリが産卵し過ぎて、シロアリの個体数が増えすぎた場合に、口減らしとして放出されるのが羽アリです。
口減らしとは言え、できる限り生存させるために生殖機能を持った羽アリを放出して、行きついた先で営巣させようというわけです。
しかし残念ながら羽アリの生存率や営巣率は0.1%以下と言われています。
数100匹や数1,000匹飛んだ程度では全滅です。
シロアリの生態をあまり理解していないシロアリ業者は、羽アリは「巣別れ」や「営巣目的」が第一義だと思っている人が多いですが、上記のとおり実は違います。
羽アリは毎年出るの?
こちらもお客さまからよくいただくご質問です。
前項の続きでご説明しますが、羽アリが発生するのは口減らしが目的でした。
女王アリが産卵し過ぎたりした場合の苦肉の策ですので、必ず毎年出るというものではありません。
女王アリが産卵し過ぎた場合や、他には巣の拡大が思うようにいかず、巣の中にシロアリがあふれ返っているいる場合にも、やはり羽アリは出ます。
つまり巣の大きさに対して、そこに住むシロアリの数とのバランスが取れていれば、羽アリは出ません。
羽アリが出る時期は?
羽アリは毎年出るとは限りませんが、羽アリが出る場合、その時期は概ね決まっています。
これはシロアリの種により異なりますが、こちらの愛知(三河の一部を除く)や岐阜では「ヤマトシロアリ」というのが99%以上を占めますが、ヤマトシロアリであれば、ゴールデンウィーク前後~5月いっぱいくらいになります。
そして主に日中の明るい時間帯に飛びます。
またイエシロアリという種ですと、6月~7月の梅雨時期に発生します。
そしてこちらは、夕刻以降の比較的薄暗い時間帯になります。
時期が決まっていると言うよりは、より湿気た時に飛び立たせたいようです。
その時期がシロアリの種によって多少異なるのです。
よってシロアリがカレンダーのような機能を持っているわけではなく、シロアリが温度や湿度を感じ取って、最適な時期を判断して飛びます。それがおおよそ上記の時期になっているのです。
さすが、生き物の習性というのには感心させられます。
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