シロアリのベイト工法の効果や価格は? 愛知、岐阜

シロアリのベイト工法の効果や価格は? 愛知、岐阜

 

 

結論から言いますと、シロアリのベイト工法は、普通のシロアリ業界が勧めるような作業のやり方ではあまり効果はなく、何より金額も非常に高いのでお勧めできません。

 

 

<ベイト工法とは>

 

通常は、シロアリは液体などの薬剤で駆除したり、予防するのが一般的で、薬剤工法という言い方をします。 床下にいるシロアリやシロアリの巣に薬剤をまいて駆除したり、シロアリ発生の可能性がある場所にあらかじめ薬剤処理して予防する、といった感じです。

それに対してベイト工法とは、液体の薬剤は用いず、「ベイト」という薬剤を含んだ固形のエサをお家の周りの土に埋めて、それをシロアリに食べさせて駆除したり、侵入を予防しよう、というコンセプトの工法です。

 

通常は以下の図のように、1m、或いは2mくらいの間隔でお家を囲むようにベイトを埋めていきます。

※ベイト=薬剤を含んだ固形のエサになり、土にプラスチック等のボックスを埋めて、その中にベイトを入れてそしてフタをします。

お家の広さによりますが、お家を上から見た図のように約12個以上~15個以上というベイトを埋めます。

 

<ベイト工法をおすすめしない理由>

 

このようにお家の周りにベイトを埋めてあれば、何となく効果がありそうな感じがしますが、実はそれほど意味がありません。

 

 

・シロアリはベイト剤の間を通過する

下の図を見ていただくと分かりますが、ベイト剤を入れた緑色のボックスを、仮に1m間隔で埋めたとします。 ベイトボックス自体は10cm程度ですので、各ベイトボックスの間は、差し引き90cm程の空白ができるのがお分かりになると思います。

シロアリは視力がほとんどありませんし、優れた嗅覚もありませんので、シロアリが運よくベイトボックス付近に近づかないとベイトの存在に気付きません。

具体的な距離で言うと約3cm以内には近づかないと気付けません。

 

 

 

 

 

ですので1mの幅のうち、約85cmは通過される計算になります。100cmのうちの85cmですから、理論的に85%くらいの確率で通過される、というのがお分かりかと思います。

 

ちなみにこのベイト剤のメーカーのセミナーに参加したことがありますが、その際に講師の方も、通過される可能性はもちろんあります、と断言していました。これはメーカーのお墨付きのようなものです。

 

 

・その前にベイトの使い方が間違っている

ここまで説明してきましたベイト剤の使い方は、基本的に予防についてです。

実際にもシロアリの予防として勧める業者も多いですが、本来はこのベイト工法は駆除に用いるべきなのです。

地域や家屋の構造によっては、床下にシロアリはいますが、床下に潜れなかったり、巣がどこにあるか分からない場合があります。

そのような時は巣の正確な位置は分かりませんが、だいたいの位置は分かっていることが多いため、巣の位置の予想を立てて、その近辺に3か所ほどベイトボックスを埋めて、ベイトの食害があったボックスの近辺を探したり、また、あわよくばそのベイト剤によって巣を壊滅さる、という作業をします。

先述までの予防で用いるケースと何が違うのかと言いますと、ターゲットを絞って使用する、ということです。 予防のように闇雲に配置しても意味が無いということです。

 

・金額が高過ぎる

通常の液体の薬剤をまく方法でも10万円~20万円近くしますが、ベイト工法は軽く20万円以上します。しかも契約しているあいだは、毎年毎年 数万円のメンテナンス費用がかかります。

ですので通常の薬剤工法ですらボッタクリなのに、ベイト工法は更にその上をいくのです。

ついでに、薬剤工法とベイト工法の併用を勧める業者もいますので、金額はさらに増える場合もあります。

さて、冒頭の一文

 

”シロアリのベイト工法は、現在のシロアリ業界がススメるような作業のやり方ではあまり効果もなく、何より金額もムダに高いので、是非ともおやめ下さい。”

 

の意味がお分かりいただけましたでしょうか。 私たちも企業ですから利益は求めないといけませんが、大工として、シロアリ技術者としてこのような間違った方法でお客さまからお金をいただくわけには参りません。

 

 

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