シロアリ駆除に対する業者の認識 愛知、岐阜
シロアリ駆除に対する業者の認識 愛知、岐阜
市場調査の一環で、他のシロアリ業者のサイトをよく閲覧しています。
そのような中で、シロアリに関する誤った認識が散見されますので、ご紹介して当社の見解を述べさせていただきたいと思います。
※朱書き部分が当社の見解です。
>防除消毒していればシロアリ被害に遭うことは殆どありませんが、していなければいつ被害に遭ってもおかしくない無防備な状態です。もちろん無防備な状態でも被害に遭わない家もあれば、数年で被害に遭う家もあります。
⇒消毒(薬剤散布による予防という意味と思われる)をしていれば安全/していないと無防備 という表現に、まず語弊があります。
これは、「シロアリ予防のメインは薬剤散布である」と認識していることが伺えますが、実際はそうではありません。
シロアリ予防のメインは「点検」です。
お客さまごとに異なる環境(家屋の構造、地域性などなど)に加えて、シロアリの生態を加味した上で定期的に点検されている、これが重要なのです。
薬剤は必要に応じて用いるもので、言わば補助的な役割なのです。
お医者様でもそうではありませんか?
診察や検査がメインなのであって、お薬は患者さんの状況(年齢、性別、体重、体質などなど)に応じて、処方するものです。
シロアリと同じく「点検」ありきです。
それに愛知(三河の一部を除く)や岐阜で生息するシロアリの種は、99%以上が「ヤマトシロアリ」です。
もう一つ「イエシロアリ」という非常に厄介な種もいますが、私たちの地域には殆どいません。
イエシロアリは一つの巣で活動するシロアリの個体数が、ヤマトシロアリの100倍というレベルです。
※下表参照
よってイエシロアリ地域ならまだしも、ヤマトシロアリ地域で「5年ごとに床下に薬剤をまき続ける」必要はありません。点検で十分なのです。
>シロアリは家に侵入しても見えない場所で活動する為、被害に遭ってもなかなか気が付かないケースが多いです。
⇒シロアリは基本的に基礎を通らないことには、私たちが守りたい部分=床下の木部 に到達できません。
よって侵入の経路が見られるポイントさえ押さえていれば=定期的に点検していれば 補修が必要なほどの被害を出す前に気付くことができます。
被害が拡大する要因は、基本的に放置しているからです。例えば10年という期間など。
>シロアリ防除消毒に限らず、定期的なメンテナンスをすることによって、建物を長持ちさせることができます。
⇒確かにそうですが、薬剤をまくことがメンテナンスではありませんし、薬剤をまき続けることは建物にとっては負担ですから、長持ちさせることには適していません。
考えてもみて下さい。
普通のシロアリ業者のまく薬剤は、原液を水で希釈するタイプが主流で、その量はごく普通の広さのお宅(20坪前後)で、お風呂一杯分の水=約200リットルをまいていきます。
※例:薬剤の原液2リットルを水で100倍くらいに薄めますから、ほとんど水です。
これが床下で大量に蒸発し続け、それを5年ごとに繰り返すという、お家の木部や色々な建材にとっては負担となる作業ですから、これがお家を長持ちさせるための作業ではないことはお分かりかと思います。
現在のシロアリ業界はお客さまのご認識されている状態とは少し違う、ということを知っていただき、ご参考になれば幸いです。
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