シロアリ薬剤の効果のあるまき方は?大量にまいても。 愛知、岐阜

 

シロアリ薬剤の効果のあるまき方は?大量にまいても。。

 

 

現在のシロアリ業界は、とにかく床下に大量の薬剤をまいて水浸しにしています。

例えば床下が土になっているお宅があります。

普通のシロアリ業者は、ここに全面に大量の薬剤(水道水で100倍に希釈した)を散布して、水浸しにしていきます。ちなみに大よそ風呂一杯分の水を使用します。

 

これは大量ではありますが、表面的にまいただけですので、地中にはあまり染み込んでいません。お庭などで試すと分かりますが、せいぜい1、2cm程度しか染み込まないのです。つまり薬剤を含んだ土の部分は、ぶ厚くないといけないという意味です。

 

これでは、もし土中にある程度の規模のシロアリの集団がいた場合、薬剤の処理層(薬剤を含んだ土の厚み部分)を破られて、基礎に沿って床上の木材等を食害される可能性があります。

この東海地方に生息するのは主にヤマトシロアリですが、この種は多いと1つの集団で、およそ数千~1万匹のシロアリが活動していますので、1、2cm程度の薬剤層では、数百匹くらいは死ぬでしょうが、やがては破られる可能性はあります。

 

 

シロアリは1匹1匹の個体ではなくその組織全体が生き残ろうとする「統合生物」です。要は、組織が生き残るためなら、ある程度の数のシロアリは犠牲になるというイメージです。

よってシロアリの先頭集団が、薬剤の処理層(薬剤がしみ込んだ土の厚み部分)に到達すると、初めは薬剤に触れてバタバタと死んでいきますが、これがそのうち薬剤の影響力も薄れていき、特にたった1cm程度ですから、シロアリの集団が薬剤の処理層を突破するのは、さほど難しくありません。

集団の数(規模)が多ければ多いほど、その可能性は当然増えます。

実際、普通のシロアリ業者が薬剤処理した後にシロアリが発生した例はたくさんあります。

 

 

ではどうするべきかと言いますと、シロアリの習性は、地中で穴を掘り進むとき、何かに沿って進みたがります。

よって基本的に何かにぶち当たるまで、そのままの方向でフラフラ掘り進みます。

そしてシロアリは、外気に晒されては生活できませんので、地中から、床下の真中あたりに出てきたとしても、そのまま床下を歩くことはありません。

もう一度地中に戻って、また何かに当たるまで掘り進みます。そして多くはそのまま基礎に当たり、基礎伝いに床上の木材などに到達します。

よって基礎に近くない部分(床下の真中など)には薬剤をまいても、あまり意味が無いことがお分かりかと思います。

意味がないところにまく分を基礎の立ち上りあがり部分に、シロアリが突破できないようにぶ厚くまけばいいのです。

ここは先述のとおり、何も考えずにただまくだけでは1cm程度しかしみこみませんので、少し土を掘るなどして、面状ではなく線状にまいてやればいいのです。

 

これが意味のあるまき方です。

 

 

しかし残念なことに普通の業者は、関係ない部分も重要な部分も同じように、広く浅くまきますので、全く意味がありません。

そして更に良くないケースは、土壌にまかずに床上の木材(根太や大引など)にまいて、それが土壌に滴り落ちるだけ、、という場合もあります。

木材も必要だというのは分かりますが、第一関門である土壌(木部に上がってくる前段階)で防ぐための対策をせず、木部にだけまくのは本末転倒です。土壌には、あまり薬剤がかかっていないので、シロアリに突破されてやすくなっています。

 

以上のように、お金をかけても意外と適切な効果につながっていないことが多いです。

 

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