2021.02.13
備長炭や竹炭はシロアリに効果ある?
結論から申し上げて、竹炭や備長炭のようないわゆる調湿炭と呼ばれるものは
シロアリにはほとんど効果がありません。
その根拠としては、シロアリは蟻道(ぎどう)という土の粒と自らの糞で作ったトンネルを作りながらその中を通って地上(床下)に上がって来ます。
そして蟻道の中は、シロアリが生活しやすい環境(温度、湿度)を保っていますので、床下の湿気の有無は関係ないのです。
またシロアリは炭自体も嫌がりません。
炭の上に蟻道を作っている例もたくさん見かけます。
よって竹炭や備長炭は、シロアリに対してはほとんど効果が無い、という理屈になります。
しかしそれ以前に、シロアリ業者がすすめる調湿炭の類は、ご存知のとおり定価の数倍もする価格で販売していますから、必要であってもシロアリ業者からは購入しないのが賢明です。
シロアリにも効果がありませんから、何れにしろシロアリ業者から購入する理由はありません。
※ネットでの備長炭や竹炭の販売価格は、概ね6,000円~10,000円程度、シロアリ業者の価格は2万円~3万円以上。
そもそもシロアリ業者は調湿炭の仕組みを理解していない
シロアリ業者がよく言うのが
・床下調湿炭の効果は半永久的です。
・調湿炭はメンテナンスフリーなので置くだけです。
しかし、床下に置いた調湿炭の効果を半永久的にもたせるためには、条件があります。
あくまでも調湿であって、「吸湿のみ」ではないので、一定の湿気を吸ったら、それを放出させなければ、新たに湿気を吸うことはできません。掃除機がゴミを吸ったら、定期的に中のゴミを捨てなければ、永遠に吸い続けるわけではないのと同じです。
調湿ですから、湿度が高い場合には湿気を吸ってくれますが、湿度が低い時には逆にこれまでに吸った湿気を放出する、というのが基本的なメカニズムです。
そして最初に吸った湿気は炭に蓄えられたままで、その後の湿気は吸ってくれません。
つまり湿気で飽和した炭が床下に置かれているだけ、ということです。
ですから、「メンテナンスフリー」と言いますが、それは全くのウソで、定期的に太陽光に当てる等して、吸った湿気を放出(蒸発)させなければ、新たに床下の湿気を吸ってくれません。
床下に潜って調湿炭を回収して、天日干しをして、また床下に潜って調湿炭を配置する、という作業が必須なのです。
一体どこがメンテナンスフリーなのでしょうか。。
また調湿炭よりも更にえげつない暴利を乗せているのが、ご存知の床下換気扇です。
両製品とも昨今のシロアリ業者の大きな収入源となっていますので、彼らも必死に営業をしているようです。
換気扇は定価の10倍近い金額で売られますし、調湿炭と同様、シロアリには効果はありません(理屈は調湿炭と同じ)という点を重ねて申し上げます。